2002年4月アーカイブ

「うす青の空を見つめる静かさに花と散りゆく春物語」 (きょうこさん2002年4月29日

美しい言葉の斡旋ですね。まさに短歌、という感じがします。語感もいいですし。「うす青」としたのは、春霞を意識したのでしょうね。また、「空を見つめる静かさに」(静かに空をみつめること?)と続くのか、「空を見つめる」で小休止するのか、微妙ですねぇ。結句の「春物語」が少し解かり難いですが、「春に生起する(春に相応しい)諸々の事象一般」という意味でしょうか。それが散りゆく花々とともに過ぎてゆく、と。意味的に少しの曖昧さを残すことで余韻を出そうとされたとすれば、とても初心の技ではありません。もっとも、一読して解かるように詠んでも余韻が残るように詠むことも出来るでしょう。

添削:
「霞む空あくまで静か花々とともに散りゆき過去に入る春」(きょうこ)

「ゆるゆると解けるような春の朝鳥の囀り一際高く」(夢子さん2002年4月18日

「解けるような」は「とけるような」ではなくて、「ほどけるような」と読ませるのですね。こういう紛らわしいときは、ひらがな表記がいいでしょうね。「ゆるゆるとほどけるような・・・」は着物の帯がほどけるみたいで、ちょっとエロチック?朝となり、清々しい鳥の囀りが・・。いい事があった翌朝のような・・・(*^o^*) というわけで、この歌はこのままでいいですね。

清清しい

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「小雨やみ伸びし雑草抜きおりぬ春草すがし匂ひの中で」(隆子さん2002/04/07

文字通り清々しい歌です。「すがし匂ひ」は「すがしき匂ひ」でしょうね。その前に、「すがし」という形容詞、漢字では多分「清し」なのでしょうが、またおそらく「すがすがし」から来ていると思われますが、これは本来無い言葉です。つまり、「すがすがし」はあっても「すがし」は無いのですね。これも皆よく間違えます。例えば、例の有名な「シクラメンのかほり」という布施明の歌(作詩作曲・小椋桂)にも「・・シクラメンほどすがしいものはない・・」という歌詞が出てきます。「かほり」が「かをり」のミスということの他に、「すがしい」という形容詞は本来無い、という意味でミスですね。小椋桂氏は名作詩家ですが、結構ミスもしています。みんなが間違えるから、「かほり」も「すがし(い)」も、そのうち市民権を得るかもしれません。(^^;)

添削:
「雨あがり伸びし雑草抜いている春草ふつふつと匂へる中で」(隆子)

(「抜いている」は文語旧仮名遣いでは「抜きてゐる」ですが、語感をやわらげるために意識的に新仮名遣いとしてあります。)

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